福岡でRTD/グラレコ その①
UX Japan Forum 2015の前日に、九州産業大学・成安造形大学・常葉大学の三大学合同でワークショップをやらせていただきました。
今回は一応、福士先輩と私がRTDのレクチャーをするという形をとらせていただきましたが、 本当の目的は
『三大学それぞれのやり方・特徴を見、誰のための記録なのか、記録とはなんなのかを意見交換する』
ことでした。
私たちなりに考えていた、『記録の意味と誰のための記録』は以下の通りです。
- 知識(情報)を吸収してその知識(情報)を再解釈すること
- 『自分で勉強をして理解・記憶した情報』と『自分では知覚することができない事柄(自分の行動・失敗の分岐点)』をプラスして、広い視野の情報を得てステップアップできること
今回の目的から考えれば、ここを重点的に意見交換するべきだったのだと反省しています。
当日のWSは本来の目的から外れ、グラレコの技術的な紹介や常葉流のやり方紹介になってしまっていました。これでは、九産大の学生さんに私たちのやり方を押し付けてしまう形になる。そんなことにも気づけていませんでした。
事前のMTGで、各学校もしくは個人が持っている『記録が誰のためのものなのか、そもそも記録とはなんなのか』を考えておいていただいて、一番最初にディスカッションから入っていれば・・・そんな反省が今頭を占めています。
そんな落ち込みの中、浅野先生や森田先生からアドバイスをいただき、なんとか軌道修正。
最後の方に用意していた実践のコーナーを、私たちがレクチャーしたやり方ではなく、それぞれが普段やりやすいと感じているやり方で記録していただくことに。
すると、ここで沢山の発見を得ることができました。
私たちはレクチャーの中で、『時系列に並べる』ということを無意識に重要だとしていました。
しかし九産大の学生さんの中には、時系列を全く気にせず、とりあえずポストイットに全て書き出してから分類をしたり、感情をグラフ化してCJMのようにしたり、先に足し算のようにする!とフォーマットを決めていた学生さんがいたりと、私たちが考えもつかなかったような記録の仕方が沢山あったのです。
▲ピンボケ写真しかなくてごめんなさい・・・
ここから私たちが考えたことは、
『記録する上で時系列はあまり重要ではないのでは?』
『グラフィックに頼らなくても伝わるやり方があるのでは?』
ということです。
この時点では予感のようなものでしたが、時系列を重要視して記録したものやグラフィックを多用したものよりもずっと理解しやすかったのです。
- 1+2=3も2+1=3も順番が違うだけで、答えは同じ。もし並べ替えた方が理解しやすいのであれば、自分の好きな方を使ったほうがよいのかもしれない。
- テキストでは伝わりにくいことをグラフィックにしていたが、それを自分たちなりに考えてテキストに起こすことが学びにつながる。もしくは、『うまくテキストに起こせない』という事実を記録した方が、その時の感情をリアルに思い出せるのでは。
ここで生まれた私たちの『かもしれない』は、翌日のUX Japan Forum 2015の記録において大きな変化を生むこととなりました。
長くなってしまったので、その②に続きます!